恋愛に関する諺が多ければ、当然、その後に訪れる結婚の諺が多いのもフランスの特徴でしょう。
「2つの禍(わざわい)があれば小さい方を選べ」
これはソクラテスの名言、「ともかく結婚せよ。もし君がよい妻を持ったら幸福になれるし、悪い妻を持ったら哲学者になれるだろう」から生まれた諺といいます。
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ソクラテスは男に取って結婚が禍であると思い、それなら小さい禍(小柄な女性)を選んだところ、ソクラテスは見事、哲学者になったわけですね。
「女と猿の知らない悪はない」
女性の悪知恵というか機転というか、とにかく女性の頭の良さを隠喩として諺にしたのがこれですが、少し解説が必要でしょう。
解釈はいろいろありますが、旧約聖書によれば最初にアダムを作ったのは唯一神であるエホバ。
アダムを作ったあとにイブを作るため、肋骨を一本抜いて一休みしていたけれど、その肋骨をなんと猿がいたずら心から持ち逃げしてしまいました。
慌てたエホバ、猿の尻尾を捕まえるも猿は尻尾を切り離して逃げてしまうのです。
エホバ、仕方がないので猿の尻尾でエバを作ったそう、という俗説をわざわざ、この諺のために古いフランス人が小噺として創りあげたんですね。
エホバと女性を同時に蔑視するという恐れ多い根性。
男の悪巧みなんぞ、所詮は猿以下、です。
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