最近、何かと物議を醸し出すお隣の大国、中国はまさに諺の宝庫。
枚挙に暇がないのですが、その中で気になったのが、
「能ある者、労多し」という諺。
能力がある人ほど仕事量が増え、苦労が絶えないという意味で、忙しい人をねぎらう時に使うそうですが、これと同じ意味を持つフランスの諺が、
「位高ければ努め多し(noblesse oblige:ノブレス・オブリージュ)」ですね。
スポンサードリンク
作家の故・開高健氏が通った赤坂のバー、KOKAGEには開高氏が好きだったこの言葉をプレートにしてカウンターに貼ったことから日本でもよく知られるようになった諺です。
中国といえば、科挙の時代から官僚と政治家が圧倒的な権力を握っており、当然、汚職も蔓延った歴史を持っています。
つい最近、中国政府は約5万5千人(!)の汚職官僚と政治家を摘発したと発表しました。
中には170億円の収賄容疑、不正蓄財1兆9600億円(!)、愛人の数29人なんて、とんでもない党員までいたそうです。
「能ある者、労多し」ではなく「地位ある者、金多し」では、官僚になった方が得、と考えるのも無理のないことでしょう。
もちろん、一部の中国の官僚や政治家をもって中国を語るのはご法度。
日本の政治家や官僚、その他のお役人制度だって中国の科挙が元になっているのですから、「対岸の火事」などとは思わないように。
事の大小ではなく位が高くなるほど義務が生じるということ、けっしてお忘れなく。
関連記事(一部広告含む):