ヨーロッパから東に進むとミドルイースト、いわゆる中東地域に入ります。
中東地域のほとんどはイスラム圏となりますが、キリスト教との確執からイスラム教は(日本ではよく知られていないせいもあって)誤解されている部分が多々あります(所詮、どちらも旧約聖書が原点なんだから、もうちょっと仲良くすればいいのに)。
しかし、宗教は違っても同じ人間、思うことも一緒となれば、諺でも当然、似たような表現や国が違っても納得できる内容があります。
「鉄は熱いうちに打て」とは日本でも馴染みの深い諺で誰でも理解できる内容ですが、これ、じつはアラブが発祥です。
「計りにかけるまで豆が取れたと言うな」
これ、ドイツでも内容が同じ諺がありましたね。
日本の「取らぬ狸の皮算用」とまったく一緒。
他にも「壁には耳がある」とか「筆の達人は丸太でも書ける」とか、日本の「壁に耳あり障子に目あり」や「弘法筆を選ばず」と同じ内容の諺、いろいろあります。
「蹄(ヒズメ)が鈍っても獅子は獅子」は「腐っても鯛」。
諺はその国の庶民の間で生まれた暗喩が多いことを考えれば、宗教が違っても思うことはたいして変わらないことが分かるでしょう。
一部の過激派は他の宗教にも存在します。
イスラム教も自分たちとは根本の部分で同じであることを諺が教えてくれています。