結局のところ、恋愛の成就というのは自分の背丈で決まるものです。
もちろん物理的ではなく精神的な意味ですね。
教養や趣味性の深度を基準として同程度の相手としか恋に堕ちることはありません。
このレベルが極端に違っていながら恋に堕ちることはあっても、それが恋愛成就の究極の着地点、結婚まで結びつくことは稀です。
高望みするならば、まず自分を顧みて相手に相応しいことを確認し、足りない部分を感じたら強化する必要があります。
省みることをせずに、物理的条件だけで恋愛成就を求める、つまり結婚を強く願望したところで着地点は永遠に見つかることはないでしょう。
結婚という物理的要素は必ず恋愛を曇らせます。
「愛の前で自分の損得を考えること自体ナンセンスだ。そんな男は女を愛する資格がない」と言ったのは日本が世界に誇る芸術家、岡本太郎です。
もちろん、この名言の男と女を入れ替えても通用しますね。
現在の自分の背丈と同じ恋愛をするのはけっして難しいことではなく、しかも背丈と同じであれば無理をする必要のない安息を得られるでしょう。
しかし、冒頭でも述べたように情熱のない恋愛は哀愁のないサンバと同じようなもの。
簡単に手に入るものほど飽きるのも事実です。
自分の背丈より、少し高い恋愛に陥れば自然と自分の背丈も伸びます。
身を焦がすほどの恋愛をするほど、貴方は気高く美しくなるはずです。