中間管理職に厳しい目を向けていた黒田官兵衛ですが、じつはこんな名言も残しています。
「上司の弱点を指摘するな」
もう一度、前項の維新の会元代表橋下徹氏と上西小百合議員との確執を見てみましょう。
橋下氏との会見時、終始、仏頂面で不服そうな顔をしていたばかりでなく、議員辞職せずに無所属となった上西議員、こともあろうに「エモーショナルな感じでこういう処分になったことは残念ではあります」などと、言ってみれば上司の批判を行ってしまいました。
バカですね。
橋下氏と上西議員の密談では議員辞職すれば次回の総選挙で再び公認を与えるという約束を取り付けているにも関わらず、現在の議員資格に固執して目先の利益を優先しちゃうんですから。
約束を取り付けるというのは、いわば上司の弱点を握ることでもあります。
約束を反故されないためには書面で残しておく必要がありますが、約束が反故されたら、その書面を公表すれば反撃に出ることもできるし、一度、辞職しておけば長い目で利益になることは明白だったのですから。
上司の弱点を指摘するな、とは上司を助けるという意味ではなく、上司に弱点があったら、それを内密に利用しろ、という訓戒です。
衆知の面前で上司を批判すればカッコいいと思いがちですが、そんなことをしても1円の利益にもつながらないということ、忘れないでくださいね。