ビジネスパーソンに取って働いた対価の報酬は企業への貢献の証なのでオカネを軽視、蔑視する必要はありませんが、かといって崇める必要もありません。
オカネは入るだけでは何の価値も生み出さず、使ってみなければ価値を表しません。
「愚か者は金を持って死んでいくために、貧乏で暮らす」
これは17世紀のドイツの詩人、ブロッケスの名言です。
俗説で、ケチほど金を貯めている、などと言いますが、貯めた金の価値は貯金通帳を見てニヤニヤすること以外にありません。
その金は自分の欲望のために使って、初めて金の価値を知ることができます。
とくに若年層の場合は金の価値が分かりません。
たとえばコツコツ貯めた100万円、思い切って友達同士でパーティをやって使い切るか、自分が気に入った絵を買うか、100万円でどれだけの国を旅行できるかを試してみるか、中古の軽自動車を買うか、その人に取って迷うところですね。
中古の自動車(つまり実用的なことに使うという意味)を買うことだけは避けましょう。
それ以外であればどれでも構いません。
必要なことばかりにオカネをかけていると、オカネの価値は必要以上に人を豊かにすることはありません。
他人から無駄なことを、と思われても自分の中にオカネの価値基準を生み出すことは若いうちにしかできないことなのですから。