質実剛健、頑固一徹、現実主義ばかりがドイツの諺ではありません。
庶民の間で生まれたユニークな諺もあります。
「酒と女と歌を好まぬ者は一生バカである」
どこの国にも共通するようななんてことはない諺ですが、これをマルティン・ルターが唱えたというところがドイツらしいところ。 続きを読む マルティン・ルターが残した諺!諺と言葉の力
諺に隠された言葉の力。
諺(ことわざ)とは、いつ、誰が、どこでそれを言ったか明確な出典はなく、古来、人々の間で伝承されてきた、事象を簡潔に形容する独立した言葉です。
たとえば、仕事を進めていく上で最終的な決断を行う人が何人もいると、ちっとも仕事が進まないだけでなく、最後は当初の目的とまったくかけ離れた内容の仕事になってしまうことがしばしば見られますが、こんな時は、「ごちゃごちゃ上がいるから仕事がめちゃくちゃになっちゃった」と言うよりも、
「船頭多くして船山に登る」
と言った方が事象を正確に、しかも風刺を込めて伝えることができるわけです。
諺は「言い得て妙」、簡潔で独立した言葉なので、同じ言語、文化であれば諺を聞けばイメージを湧かせられることが特徴ですね。
ちなみに「言い得て妙」は諺ではなく、一般的な会話の中で使われる慣用句、当意即妙になると四文字熟語となり、それぞれ意味が変わってくるので気をつけてくださいね。
ちなみに「船頭多くして船山に登る」を皆で力を合わせれば無理と思ったことでも達成できる、と解釈するのは明らかに誤りです。
だったら最初から山に登るための移動装置を作ればいいわけですから。
もちろん、途中から間違って本当に山に登れる船が出来ちゃった場合は別です。
こんな時の慣用句が「瓢箪から駒」ですね。
質実剛健、頑固一徹、現実主義ばかりがドイツの諺ではありません。
庶民の間で生まれたユニークな諺もあります。
「酒と女と歌を好まぬ者は一生バカである」
どこの国にも共通するようななんてことはない諺ですが、これをマルティン・ルターが唱えたというところがドイツらしいところ。 続きを読む マルティン・ルターが残した諺!諺と言葉の力
ドイツでマイスターと言ったら手工業における親方的存在で、現在は資格制度ができており、適用される41業種には必ずマイスターがいなければ営業できないシステムになっています(例外もあります)。
ドイツ中世の手工業ギルドの時代から続くシステムを近代化させた制度ですが、現代でもマイスターになるための過程は厳しく、学問だけでなくワルツという放浪修行をこなさなければならない場合もあります。 続きを読む ドイツは諺も頑固一徹!諺と言葉の力
ドイツの気風といえば質実剛健。
諺も人生訓話的な内容が多く、現実をしっかりと見据えた表現が目立ちます。
「鞭を本当に感じるまでは泣いてはいけない」
人生には突然訪れる悲しみだけでなく、予期できる辛いこと、苦しいことがあります。
それらを予期している段階から恐れたり嘆いたりするのではなく、本当に訪れるその時まで心の準備をしておけ、という意味ですね。 続きを読む 現実を見据えるドイツの諺!諺と言葉の力
では、お待ちかね、世界各国に共通する恋と愛と結婚の諺です。
「怒りは愛を募らせる」
イタリア映画を見ていると女性は男性に対して平気で喧嘩を売って、しかも言い負かすほど強い存在です。
ちなみに筆者、仕事でローマに行っている時、駅のホームにいたアベックを何気に見ていたのですが、どうやら口論をしているらしく、男が盛んに囃し立てていました。 続きを読む 愛はお金で買える?結婚の諺!諺と言葉の力
黒澤明監督の名作に「悪い奴ほどよく眠る」があります。
政財界の汚職をテーマにした作品で、悪事を暴こうとした主人公があと一歩まで追い詰めるも、結局は権力のトップに座る汚職者たちは安穏とし、末端の人間だけが殺されるという社会派の名作ですが、このタイトルとよく似ているのが、
「黄金が口をきく時、舌は黙る」というイタリアの諺。
日本も汚職の多いお国柄ですが、その上を行くイタリアらしい諺です。 続きを読む こそ泥と大泥棒の違い!諺と言葉の力