「諺と言葉の力」カテゴリーアーカイブ

名言・格言額!心に残る言葉の贈り物

諺に隠された言葉の力。

諺(ことわざ)とは、いつ、誰が、どこでそれを言ったか明確な出典はなく、古来、人々の間で伝承されてきた、事象を簡潔に形容する独立した言葉です。

たとえば、仕事を進めていく上で最終的な決断を行う人が何人もいると、ちっとも仕事が進まないだけでなく、最後は当初の目的とまったくかけ離れた内容の仕事になってしまうことがしばしば見られますが、こんな時は、「ごちゃごちゃ上がいるから仕事がめちゃくちゃになっちゃった」と言うよりも、

「船頭多くして船山に登る」

と言った方が事象を正確に、しかも風刺を込めて伝えることができるわけです。

諺は「言い得て妙」、簡潔で独立した言葉なので、同じ言語、文化であれば諺を聞けばイメージを湧かせられることが特徴ですね。

ちなみに「言い得て妙」は諺ではなく、一般的な会話の中で使われる慣用句、当意即妙になると四文字熟語となり、それぞれ意味が変わってくるので気をつけてくださいね。

ちなみに「船頭多くして船山に登る」を皆で力を合わせれば無理と思ったことでも達成できる、と解釈するのは明らかに誤りです。

だったら最初から山に登るための移動装置を作ればいいわけですから。

もちろん、途中から間違って本当に山に登れる船が出来ちゃった場合は別です。

こんな時の慣用句が「瓢箪から駒」ですね。

ヴェニスの商人に出てくる諺!諺と言葉の力

イタリアの水の都、ヴェネツィアを舞台にしたのがシェイクスピアの「ヴェニスの商人」。

金貸しのシャイロックが金を借りたアントーニオに担保として肉1ポンドを担保とする話が縦糸の戯曲ですが、シェイクスピア独特の横糸が張り巡らされていて話は二転三転、意外な結末と喜劇らしい大団円が待っている名作です。

横糸では富豪の娘ポーシャ(案外、この物語は彼女が主人公ではないでしょうか)の亡き父がポーシャに残した遺言がひとつの伏線となっています。 続きを読む ヴェニスの商人に出てくる諺!諺と言葉の力

悪魔の扱いが上手なイタリアの諺!諺と言葉の力

フランスに続いてイタリアの諺。

キリスト教カトリックのお膝元だけに神とか悪魔が人生を左右する運命を握っているようで、諺に多く出てきます(もっともヨーロッパの諺にはどの国にも神と悪魔は頻繁に出てきますけれど)。

神に祈るべき3つのこと

良家に生まれること

悪癖に染まらぬこと

悪妻を娶らぬこと 続きを読む 悪魔の扱いが上手なイタリアの諺!諺と言葉の力

深い意味を持つ表現の諺!諺と言葉の力

フランスの諺、もちろん男と女の間の隠喩ばかりではありません。

男女の営みを「小さな死」と表現するほど哲学的な慣用句を残すお国柄だけに、深い意味を持つ表現の諺もあります。

「犬と狼の間」は日本の黄昏時を表す言葉です。

夕焼けの朱色と夜の藍色が混ざった黄昏時は、また狼が集団で家畜を襲いに来る時間帯でもあるので、家畜を飼う家は犬を離して警戒に当たらせるわけです。 続きを読む 深い意味を持つ表現の諺!諺と言葉の力

女性には酷いことを言うフランスの諺!諺と言葉の力

フランスの公共哲学、自由主義に騙されてはいけません。

意外と女性差別の激しいお国柄で、ファッションなどの目立った分野以外では女性の社会進出が難しく、議員にいたっては女性登用率9.3%と日本以下です。

とはいっても、日本で本当に活躍できる女性議員はわずかしかおらず、人気取りの一面があることは免れませんが。

この女性差別、諺にも表れています。 続きを読む 女性には酷いことを言うフランスの諺!諺と言葉の力

2つの禍があれば小さい方を選べ!諺と言葉の力

恋愛に関する諺が多ければ、当然、その後に訪れる結婚の諺が多いのもフランスの特徴でしょう。

「2つの禍(わざわい)があれば小さい方を選べ」

これはソクラテスの名言、「ともかく結婚せよ。もし君がよい妻を持ったら幸福になれるし、悪い妻を持ったら哲学者になれるだろう」から生まれた諺といいます。 続きを読む 2つの禍があれば小さい方を選べ!諺と言葉の力