言葉を紡いで物語を創るのが小説です。
世の中には優れた小説が多くあり、その中にはたくさんの力のある言葉が埋まっているのです。
ちょっとした一文でも、それが人々の心を打つことや、想像を喚起させたりもします。
働いていれば、文章を書くこともあるでしょう。
レポートの提出や、人への伝言、企画書などにも文章は必要です。
企画の面白さも大事な伝言も、文章が下手だと伝わらないこともあります。
反対に、文章が良ければ面白そうに見えたり、人へのお願いも聞いてくれることもあるでしょう。
それだけ、文章は大事なのです。
文章が上手になりたいと思うのならば、小説に学ぶのです。
『国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。』
有名な川端康成の小説『雪国』の冒頭の一文です。
日本で最も有名な冒頭文かもしれません。
この一文を読めば、小説の中の光景が思い浮かぶでしょう。
それと同時に、その世界の中に引き込まれてしまうのです。
『恥の多い生涯を送って来ました。』
太宰治の『人間失格』の中の一文です。
言い切ってしまう覚悟と力強さが感じられます。
『吾輩は猫である。名前はまだない。』
夏目漱石の『吾輩は猫である』の冒頭文です。
するっと入ってきて、興味を抱かせ、読み進めたくなる名文です。
素晴らしい本の中には、素晴らしい文章が施されています。
文章を上手くなりたいと思うのなら、それらの名作に倣ってみましょう。
文豪にまではなれなくても、きっと仕事にも役立つほどの文章力は身に付くはずです。