フランスに続いてイタリアの諺。
キリスト教カトリックのお膝元だけに神とか悪魔が人生を左右する運命を握っているようで、諺に多く出てきます(もっともヨーロッパの諺にはどの国にも神と悪魔は頻繁に出てきますけれど)。
神に祈るべき3つのこと
良家に生まれること
悪癖に染まらぬこと
悪妻を娶らぬこと
イタリアの男もフランス同様、よほど悪妻に手を焼いているのでしょうか、神様に祈るほど恵まれていないようです。
「悪魔は絵に描かれた姿ほど恐ろしくない」
楽天的と評されることの多いイタリアらしい諺と言えるのではないでしょうか。
この場合の悪魔とは厄災のことで、どれほどの厄災であろうと立ち向かってみれば意外と解決できるものだ、という意味が込められています。
「悪魔は鍋の作り方を教えても蓋の作り方までは教えない」
これも悪魔を使った諺ですが、悪魔が恐ろしい存在ではなくトランプのジョーカー的存在で表現されていることがイタリアの諺らしいところです。
鍋は悪魔が囁く悪事ですが、悪魔は鍋の中身を隠す蓋までは教えない、つまり悪事を働けば必ずどこかでボロがでるという喩えですね。
だからといって、悪事を働いた時に「悪魔が鍋の作り方を囁いたからだ」と言っても通用しないことをお忘れなく。